業務改革の実施にあたり、プロジェクトチームを組むことを推奨します。なるべく多くの人を巻き込む事が大事だと前節でもお伝えしました。
プロジェクトチームの構成は各部門から選出し、協力に不可欠な人を選ぶと良いでしょう。
またプロジェクトを引っ張るリーダーには柔軟性と統率力を持ち合わせた、いわゆる社内のエース級の人材が適任だと思います。
まずはチーム内で「改革の目的」と「適切な危機感」を植え付ける事が大事です。
そして常時達成が必要な目標なのか、期日までに達成すれば良い目標なのかを具体的に決めていき、その目標に対しての方向性を確立していきましょう。
例えば、達成の為に外部委託をするのか。ITを活用するのか。またはその両方なのかと言うことです。
それ以外にも業務そのものの見直し、社内ルールの見直し、オフィスレイアウトの見直し、テレワークなどの様々な働き方を構築する等も効果的です。
方向性が決まれば次に「業務の見える化」をします。業務の見える化は業務を一覧にし大分類、中分類、小分類に分けて業務内容を棚卸ししていきます。
総務部を例に挙げると下記のようになります。
大分類(大きな枠) 中分類(大分類の構成) 小分類(中分類の手順)
給与計算 正社員 勤怠
契約社員 勤怠チェック
入力
採用
教育
分類が終われば、その業務が定期的に起こる作業なのか、臨時的なのか等の発生サイクルを調べます。
次に「業務量の調査」つまり、誰がどのくらい負担がかかっているのかを調べます。
これらの要素を分析し、改善箇所を明確にしていきましょう。
またこのほかにもABC分析で構成の大きいものから手をつけるのも効果的です。それは構成の上位20%で全体の80%を占めているケースが多いからです。
業務の棚卸ができ、目標が明確になればあとはメンバーのマインドが重要になります。
業務改革の目的が明確になったからといってメンバーがその改革の意図を「納得」をしていなければそれは「やらさせている仕事」になり、納得できていれば「自分の仕事」となり、結果は大きく変わってきます。
各メンバーがプロジェクトの目標や意図を語れるようになれば、そのプロジェクトは成功に極めて近いといっても過言ではないでしょう。