営業マンに関して見た目の清潔感は必須条件とし、外観は普通だけど売れる営業マンと外観は抜群だけど売れない営業マン・・・どこに違いがあるのででしょうか?
それは「言葉」であり、「伝えるスキル」に違いがあります。
伝えるスキルは、営業やプレゼンなどのビジネス上の話ではなく、日常生活にでも重要なスキルです。
なぜ日常生活でも「伝えるスキル」が重要なのか?
例えば、お小遣いを上げて欲しい夫が妻に交渉するシーンを思い浮かべてください。
パターン1
夫:お小遣い2万円上げてくれない?
妻:何で?無理。
夫:お前なんてどうせ家で家事しているだけだろ!・・・・
この先の妻の反応は誰もが想像できますよね?
当然、交渉不成立です。
パターン2
夫:最近同期がみんな出世してて、何でかを分析したら、その同期たちはよく上司と飲みに行って親睦を深めているらしいんだよ。
妻:そうなんだ。
夫:だから俺に投資するつもりでお小遣い2万円上げてくれない?
妻:じゃあ出世してお給料たくさん稼いできてね。
このようにパターン1とパターン2では明らかに言い回しが違いますよね?
このように営業でもプレゼンでも日常生活でも「伝えるスキル」は結果を左右する重要なスキルなのです。
下記の図は、ビジネスにおいての事業開始からのフローを示した物です。
上の矢印は「事業ステップ」の流れを示しているのに対し、下の矢印は「学習ステップ」を示しています。
何が言いたいかと言いますと、ビジネスで結果を残すにはまず第一に営業・販売・プレゼンスキルを学ぶ必要があると言う事です。
「営業」「プレゼン」「日常生活」の伝えるスキルはそれぞれ内容は違います。
今回は営業の伝えるスキルをご紹介します。
事前調査
営業先で相手に伝える時、一番やってはいけない事は営業側が喋る事です。
営業=喋る事だという認識ではダメです。
営業=相手に喋らせる事という事を意識する事が重要です。
では相手側に喋らせるには何が必要でしょうか?
それは「事前調査」です。
何故「事前調査」が必要なのか?それは相手に聞く耳を持たせる為です。
もしあなたが営業される側ならば、相手が予め自社情報等をインプットし、事業内容を理解した上で話されたら、「良い提案してくれるかも?」って思いませんか?
聞く相手はいくら良いプレゼンをしても、聞く体制が整っていないと全く響きません。
そして、相手の聞く体制が整ったなら、徹底的にヒアリングです。
下記のように、営業で費やす時間の配分で「提案」に費やす時間はたったの10%です。それほど「事前調査」と「ヒアリング」は大事です。
では次に「ヒアリング」のスキルについてご紹介します。
ヒアリング
ヒアリングにおいても闇雲にただ質問すれば良いという訳ではありません。
「SPINの法則」をご存知でしょうか?
重要な質問項目を順序立ててヒアリングしていく手法です。
法則通りに質問していくと相手が勝手に「買う」心理になります。
美容院オーナーへの提案具体例でご紹介します。
S・状況質問
御社の広告費は年間いくらですか?
広告で重視している方法は何ですか?
*ここでは全て「事前調査済」で知りながらもあえて質問します。
P・問題質問
集客での課題は何だと考えてますか?(あまり把握している人いない)
例えば初回のみでリピートがないとか
時間がないので新規獲得に時間を避けれないとか
*このように「問題」を認識させてあげる。
I・誇示質問
例えば他のエリアで広告費が上がり、その影響で赤字になったお店があります。
そうならないように何か対策してますか?
*危機感を煽る。
N・誇示質問
もし今の広告費より低くてより効果的な物があれば興味ありますか?
*「買わせる質問」をする。
ポイントは解っていても相手に話させる事です。
ここまで来ればお客さんは「聞く体制」が整っている状態です。
ここで初めて営業マンのプレゼンの時間です。
ただプレゼンにおいても話し方があります。
BFABの法則
プレゼンでは「BFABの法則」に沿って話すと効果的です。
下記のように頭文字をとった言葉ですが、要は話す順序の重要性を言っております。
「SNS集客システム」の提案例でご紹介します。
B・提供価値
弊社のシステムで年間○○○万の売上向上が期待できると推測しており、さらにリピーター獲得にも効果的だと思います。
*「利益」を先に伝え食いつかせる。
F・特徴・機能
なぜなら、人口知能が自動分析をするという特徴があり、さらにSNS上で既存顧客とのコミュニケーションが取れるのでリピーターも増えると考えています。
*特徴を伝え、なぜ先に述べた「利益」獲得が実現できるのかを伝える。
A・利点・効果
現在の広告媒体では無差別に広告をばら撒いている為、お金の無駄使いをしている可能性があります。その点、弊社のシステムは興味を持ちそうな層に対して広告効果があるのでより効率的な集客が可能です。
*現状との比較をしメリットを訴求する。
B・誇示質問
それにより年間○○○万円の売上向上をご提供する事ができます。
*念押しをする。
ここまで来ればもう完璧・・・・ではありません。
先ほどのSPINやBFABでは「何を?どんな風に?」を説明しました。実は、これだけでは不十分なのです。
何が足りないのか?それは「なぜ?」を伝えることです。
Whyの重要性
ゴールはモノを売る事ではありません。大事なのはなぜそれを提供しているのかを伝える事。つまり「ストーリー」を伝える事です。
少し話は逸れますが、採用活動時においても同じ事が言えます。
何をしている会社なのか訴求するよりも、どんな信念を持って活動している会社なのか訴求し、それを共感してくれる人を探す方が会社の利益になります。
話を営業の話に戻します。仕事においても、サービス提供においても、必ずWhyが存在します。なぜこの商品を売っているのか?なぜこのサービスを提供しているのか?
それを話すだけで相手はその商品・サービスを記憶し易くなります。
物事の中心には必ず「Why」が存在します。
この「Why」をどう伝えるかにより、あなたの「伝えるスキル」は大きく変わります。
そしてこの「Why」を必ずBFABを話す前に話てください。
聞き手側の印象の残り方が全然違ってくるはずです。
最後まで見て頂きありがとうございました。皆様のビジネスに少しでもお役に立てば幸いです。
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