新規顧客は大事ですか?
そりゃ大事でしょう・・・
では、あなたなら新規顧客と既存顧客のどちらに注力しますか?
実は、新規顧客を獲得するには既存顧客に比べて5倍の労力とコストを要すると言われています。
つまり、既存顧客に注力している方が利益率の高いビジネスを構築することが出来るということです。
ということで今回は既存顧客でビジネスを展開する方法「リテンションモデル」の構築方法についてご紹介します。
✔︎利益を多く残したい方︎
✔︎価格競争に巻き込まれたくない方
✔︎長くビジネスを続けたい方
はじめにお伝えしますが、新規顧客が不要ということではありません。
新規顧客を長くお付き合いが出来る顧客にすることが大事だということです。
生産者過多の時代
今の時代は購入者の購入力を上回る生産力を持っている時代。
要するに、購入してもらうための競争が激しいことを表します。
こういう場合は必ず価格競争が起き、生産側での首の締め合いが起きます。
この首の締め合いに巻き込まれないようにするには、今までのように「商品」を売っていてはだめです。
ではどうすればよいのか?
ロイヤリティの向上です。
ロイヤリティのあるサービス
忠誠や忠実、忠義、誠実、愛着、愛情などの意味を持つ、つまり「忠誠心」を意味する言葉です。
商品・サービスにロイヤリティを持たせないと、付加価値のないただの「商品」を販売していることになります。
ロイヤリティを持たせる為に抑えて置きたい3つの指標があります。
- 感情指標
- 行動指標
- 収益指標
実はこの順番にも意味があり、これらをバランス良く保つことが収益をあげる上で大事な要素になります。
では順番にご説明します。
感情指標
感情指標とは・・・
「この店の雰囲気が好き」
「このカフェが1番落ち着く」
「この店員さんでないとダメ」
このよう字の如く感情的な部分です。
行動指標
行動指標とは・・・
来店頻度やホームページの訪問回数・滞在時間等を指します。
収益指標
収益指標とは・・・
顧客単価や顧客利益を指します。
お気付きの方もいると思いますが、感情指標がなければ行動指標に移りませんし、行動指標がなければ収益指標には繋がりません。
ビジネスの分析をする際、顧客の行動や収益部分は分析すると思いますが、感情の部分は抜けている事が多いのではないでしょうか?
先述したように感情を動かさないとその先の行動・収益に繋がりません。
しかし、この感情を動かす事が1番難しい事なのです。
なぜならデータ分析が難しいから・・・
さらに掘り下げて行きましょう。
3つの顧客
顧客には大きく3つに分類出来ます。
- 新規顧客
- リピート顧客
- 会員顧客
どれもお客様に違いないのだから一緒では・・・?
新規顧客
新規顧客は聞こえは良いですが、一回限りだと良いお客さんではありません。
なぜなら、期間限定クーポン等の特典に釣られて来店している人が少なからずいるからです。
リピート顧客
次にリピート顧客ですが、こちらも悪くはないですが、良いお客さんとは言い切れません。
なぜなら、行きつけの店が休みだからしょうがなく代わりに来た等・・・ 都合の良いように使われているケースが多いからです。
これだと安定的な収益は見込めません。
会員顧客
最後に会員顧客です。
こちらは確実に良い顧客になります。
会員顧客とは、スポーツジムのように一定の月額を支払いサービスを受けている方を指します。最近では「サブスクリプション」と言われています。
なぜ会員顧客が良い顧客なのか・・・
それは収益の見込みが立て安いからです。
月額1万円のサービスに10人が登録していると、その月には確実に10万円が入る事になります。つまり、未来のP/Lが見えやすくなるという事です。
会員顧客が大事なことはご理解頂けた思います。
ではどのように会員顧客=サブスクリプションに導けば良いのでしょうか?
サブスクリプション導入の方法
まずサブスクリプションを導入する際は、「利用頻度」が高いものを軸に考えましょう。
なぜなら導入し易いからです。
カフェが行うコーヒー飲み放題のサブスクリプションと、車屋さんが行う修理し放題のサブスクリプションとではどちらが導入し易いでしょうか?
確実に利用頻度が高い前者になります。
では、利用頻度が低い後者(車屋さん)ではサブスクリプションの導入は出来ないのでしょうか・・・
そんな事ありません。
車屋さんであれば、洗車をサブスクリプションにしてはどうでしょうか?
利用頻度が多く導入し易そうです。
こうする事により、もし修理が必要になった際はついでに依頼が来るという流れも期待できます。
次に具体的な方法をご紹介します。
- 無料体験の設定
- 継続会員の獲得
- 上位プランの用意
無料体験の設定
まずは、「体験」を無料で提供しましょう。
体験の提供の仕方は「時間」「顧客タイプ」「人数」「機能」のカテゴリで制限をかける事が望ましいです。
世に出回っている無料体験をよく見てみるとおよそ、このカテゴリで成り立っているのではないでしょうか。
継続会員の獲得
次に価格設定です。
継続会員を獲得するためには、なるべく最初のバーを下げましょう。
なぜなら課金をしている事に対してユーザーはそのお店に対しての意識が強くなります。こうなれば来店頻度や利用頻度の向上が期待出来ます。
さらに顧客データの取得が容易になるというメリットも。
上位プランの用意
最後に1番売りたいサービス(上位プラン)への誘導を考えます。
先ほどの2ステップを踏む事により、顧客は商品・サービスをより理解してくれるようになり、上位プランの契約率も向上します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
サブスクリプションをいきなり売りたい価格で提供しても人は集まりません。
今回ご紹介した順番を意識して施策を考えればうまく行く可能性は高くなると思います。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございます。
サブスクリプションを検討している方、また導入しているがうまく行っていない方の参考になれば幸いです。